今回は顔常山舌(がんじょうざんのした)です。
強い忠義心のこと、です。
顔常(がんじょう)??
山舌(ざんのした)??どこが忠義なの??
違うんです「顔常山(がんじょうざん)」って人の名前なんです。
四字熟語のうち三文字が人の名前なの?!
まあ、そう言われちゃうと、アレですが。
その顔常山が忠義モノなのね、でも「舌」って何?
顔常山は、敵に捕まって脅されたのですが、命を惜しまず敵をののしり続けた、と言うお話です。
なんだ「毒舌」の「舌」か。
じゃあ、捕まっちゃったけど、敵をバーカバーカ、って言い続けたってこと。
そんなこと言っちゃったら、顔常山が、間抜けな人みたいじゃないですか。
でも実際に捕まって、肉を切り刻まれながらも悪口を言いながら死んだんですよ、やばくないですか。
おおぉ、そう言われるとすごいな、スゴイを越えて怖い。
で、顔常山の、忠義心と心の強さを讃えて「常山之舌」と言うようになったんです。それを後の南宋の人物、文天祥(ぶんてんしょう)が「正気の歌」の中で「顔常山舌(がんじょうざんのした)」と言ったのがこの言葉です。
じゃあ「常山之舌」でいいじゃん。
「顔常山舌(がんじょうざんのした)」の方が有名なんです。
出典は文天祥(ぶんてんしょう)「正気の歌」でした。