今回は特別企画「易経 六十四卦卦辞」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 六十四卦卦辞」になります。
今回は「天風姤(てんぷうこう)」です。
卦辞は「女壯 勿用取女」じょさかんなり じょをめとるにもちいるなかれ。
「壯」は「強い」「殺害する」という意味があります。「女」は「受け身」「使命(やるべきこと)」「女性」などの意味がありますから、使命によって生まれ変わる意味もあります。
なるほど。
そして「天風姤」は「十二消長卦」でもあります。
「天風姤」は「五月(現在の六月)」に当たります、「全てが陽の乾為天が四月(現在の五月)」の次の月で、再び「陰」が増えだすイメージです。
「乾為天」は応じない、比さない、他の影響を受けないイメージですから、そこで決めた「やらないといけないこと」を実行し始めるけど、容易に人にしたがえないイメージ、強い気持ちと従えない不満の両方のイメージがあります。
それが、従わない強い女のイメージなのか。
まあ、制御しにくい難しいイメージですから、強くて制御しにくい女性だから結婚してはいけない、という意味もあります。
なるほど。それが盛りが過ぎていく「五月(現在の六月)」なんだね。
そして「姤」は「遇(あ)う」という意味があります。偶然遇う、という意味では「使命(やるべきこと)」のような意味もありますし、良くないものと遇う、という意味にもなります。
上卦に「乾:天」下卦に「巽:風」ですから、命令が四方に届くイメージです。
裏に潜むものを示す「裏卦:錯卦(全ての爻の陰陽を逆にする)」は「地雷復」です。「地雷復」は、復活し始めるイメージですが、「天風姤」も「陰」が復活し始める意味で通じる所があります。
なるほど。
相手からどう見えるかを見る「綜卦(卦の上下を逆転させる)」は「澤天夬」です、「澤天夬」は堰が切れて一気に決壊するイメージですが、「天風姤」も「十二消長卦」で「乾為天」の次で、満たされたものが崩れ始めるイメージという意味で類似性があります。
䷫44天風姤(てんぷうこう) 裏:地雷復 綜:澤天夬
天風姤(てんぷうこう)初爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
天風姤(てんぷうこう)二爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
天風姤(てんぷうこう)三爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
天風姤(てんぷうこう)四爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
天風姤(てんぷうこう)五爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
天風姤(てんぷうこう)上爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」