今回は特別企画「易経 六十四卦卦辞」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 六十四卦卦辞」になります。
今回は「雷山小過(らいざんしょうか)」です。
卦辞は「小過 亨 利貞 可小事 不可大事 飛鳥遺之音 不宜上 宜下 大吉」しょうかはとおる ただしきによろし しょうじかなり たいじふかなり ひちょうこれがいんをのこす のぼるによろしからず さがるによろし だいきち。
ひとつ前の卦が「風澤中孚」で、「孚(まこと)」あれば必ず行う、ということでこの位置に「雷山小過」が配置されています。
「雷山小過」は「行う」ってことなの?
ごく簡単に言うと「雷山小過」は「小さなことに過ぎろ」と言っています、「大きなことを成す」次の卦「水火既済」の前準備と言えます、ですから「自らを高める」ことに集中せよ、目先の結果より「高める」ことに注力せよ、ということで、高く飛ぶ鳥を網にかかってしまうぞ、というイメージで諫めています。
「小さいこと」要するに自らの内側や、物事の細部などにこだわれ、ってこと?
そういうことです。それを「行う」と言っているのです。
「結果」より、「行う」イメージを大切にしているのか。
それを守るならば「大吉」要するに「大いに自らの心、天に届く」と言っています。
すぐに届く感じじゃないけど、そういうことか。
「象伝」が言うには上卦が「震:雷」下卦が「艮:山」ですから、山の上で雷が鳴っています、古代中国では雷は地中から天に昇るイメージです。
「雷」は落ちるでしょ?
「落雷」は簡単に言えば雷雲から伸びる「先駆放電」と地面の側から先駆放電にむかって伸びる「線条・先行放電」が合わさるので、間違いではないです。
その「雷」が「山」の上、要するに高めたところから発する、というのが「雷山小過」なのです。
天(雷雲)の電気と、地でたまった電気が出会うのが「雷」です。
高めた自分が天とつながる、結果ばかり目指すイメージじゃないのが「不可大事」ってことか。
裏に潜むものを示す「裏卦:錯卦(全ての爻の陰陽を逆にする)」は「風澤中孚」です「孚(まこと)」が重要、それは目先の結果に捕らわれないことなんです。
相手からどう見えるかを見る「綜卦(卦の上下を逆転させる)」は「雷山小過」ですから、どこから見ても頑張って修行、準備しているイメージです。
䷽62雷山小過(らいざんしょうか) 裏:風澤中孚 綜:雷山小過
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