今回は特別企画「易経 十二消長卦」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 十二消長卦」になります。
今回は「六三 地澤臨 易経 十二消長卦」です。
「地澤臨(ちたくりん)」の卦辞は「元亨利貞 至于八月有凶」げんこうりてい はちがつにいたりてきょうあらん。
三爻は「甘臨 无攸利 既憂之无咎」あまくのぞむ よろしきところなし うれうればとがなし。
甘い考えで臨むのは良くない、慎重に行けば咎は無い、と言っています、下卦の「兌」を「口」味わう、食べる、というイメージから「甘い」要するに「坤」の「結果」を「甘い」と言っているのです。
結果を焦りすぎたり、そればっかりになるのは良くない、と言っているんだね。
そういうことです。「十二消長卦」では「地澤臨」は「一月」に対応し「二十四節気」では「大寒」「立春」に当たりますので「西洋占星術」では「水瓶座」に当たります。
「水瓶座」はリセットのための星座とも言えますから、あまり後先考えず欲を出すと、上手く行かないだろう、ということで諫めているのです。
「三爻」「四爻」は上卦、下卦の移り変わり、かつ「中」を得ていませんからね。ですから「三爻」はひとまず途中段階まで来た油断、「四爻」は上卦に移ってきたばかりの不安定さがあります。
バランスに注意をしないといけないんだね。
「地澤臨 三爻」は変爻すると「地天泰 三爻」になります。「地天泰 三爻」の爻辞は「无平夫陂 无往不復 艱貞 无咎 勿恤其孚 于食有福」どんなに良いことにも良くないことにも、反対の面はある、去ることもあれば来ることもある、辛い時もあれば楽しい時もある、それをしっかり受け入れ、人生に喜びを見つけ、報われないことばかり嘆いてはいけない、ということです。
きっと上手く行くから、どんな時も文句ばっかり言わずに頑張れ、ってことかな。
そうです、上手く行かない時こそ自分が成長していると言うことも忘れてはいけないのです。