今回は特別企画「易経 十二消長卦」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 十二消長卦」になります。
今回は「初六 坤為地 易経 十二消長卦」です。
坤為地の卦辞は「元亨 利牝馬之貞 君子有攸往 先迷後得主 利西南得朋東北喪朋 安貞吉」おおいにとおる ひんばのていによろし くんしゆくところあり さきんずればまよい おくれればぬしをえる せいなんにともをうるによろし とうほくにともをうしなうも ていにやすんずればきち。
初爻は「履霜 堅冰至」しもふみて、けんぴょうにいたる。です。
自分の気持ちをしっかり踏み固めていく、そんなイメージがあります。
「坤為地」は全部「陰」だから、良くないイメージで語られることも多いよね。
そうですね、「良い」「悪い」は単なる個人の一時的、感想ですから、本質的な議論ではないのですが、占いの受容としてはボリュームゾーンなので無碍には出来ませんが本質を占って、状況から推測、判断するものなので苦労に向かうイメージの「坤為地」をそう考えたと言えるでしょう。
そして結果にこだわるので、その意味で本質を失ってしまいやすいのも事実です。
なるほどね。
「十二消長卦」では「坤為地」は「十一月」に対応し「二十四節気」では「小雪」「大雪」に当たりますので「西洋占星術」では「射手座」に当たります。
「坤為地」と対応する「射手座」は自分のやりたいことを高めて自分の柱を作るようなイメージです。自分を高め自信を持って専門的能力や知識を獲得するため努力するイメージです。
その最初が「霜」を踏み固める、なんだね。
ただ、自分の気持ち(西洋占星術では「水」は「感情」を象徴します)である「霜」をどう固めるかです、弱い気持ちが固まってしまえばどうすることも出来なくなってしまいます。
最初が肝心なんだ。
「坤為地 初爻」は変爻すると「地雷復 初爻」になります。「地雷復 初爻」は「不遠復 无祇悔 元吉」とおからずしてかえる くいにいたるなし げんきつ。要するに逸れてしまっても出来るだけ早く自分の道に戻ることが良い、と言っています。