今回は特別企画「易経 十二消長卦」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 十二消長卦」になります。
今回は「卦辞 天山遯 易経 十二消長卦」です。
卦辞は「遯 亨 小利貞」とんはとおる しょうただしきによろし。
「六月」と対応した「蟹座」的な「天風姤」が終わって「七月」と対応した「獅子座」的な「天山遯」になるんだね。
そうですね、一般的な易では「天風姤」はあまり深く考えず、良くない女(結果を重視しすぎる意味)というニュアンスで語られますが、それだけでは占うことは出来ません。「天風姤」は、しっかり積み上げることを語っていますが、ただ、簡単な道ではないので逸れる人も少なくないわけです。
なるほど。一見、「蟹座」と「天風姤」はかなりイメージ違うもんね。
卦の方で考えれば、こうなります。
「天風姤」から「天山遯」になって、上卦はどちらも「乾(天)」、下卦は「天風姤」の「巽(風、木)」から「艮(山、門)」のイメージに変わります。
「成長」の「木」から、高みに昇る「山」になるのか。なるほどねー。
別世界、の意味で「門」というのも「蟹座」から「獅子座」になった感じでしょ。
「二十四節気」だと「天山遯」は「大暑」「立秋」に当たるね。
ですから、大いに暑い日々から、秋になっていく、大いに燃え上がって、そして「修行の乙女座」になっていく、「収穫の秋」に向かって行くのです。
でも、「天山遯」は、他の人から離れるようなこもるようなイメージがあるよ。
その離れる、は超越する、特別である、というようなイメージです。その次の「天地否」が「乙女座」と対応します。
「天地否」の方が「乙女座」っぽいね、こもって修行する感じだ。
「遯」には「移動する」「脱出する」意味があります。「遯」には「豚」という字が入っています、「豚」は「月」的な「坎(水)」と対応しますが、そこから脱して、行くイメージがあるとも言えますね。要するに「太陽」的なイメージです。
みんなの中で特別になる、超越するイメージか。単に「退避」の意味じゃないんだね。
「天山遯」は「門をくぐって天に昇る」と読めば「獅子座」的なことが分かりますね。
納得。