今回は特別企画「易経 十二消長卦」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 十二消長卦」になります。
今回は「卦辞 山地剥 易経 十二消長卦」です。
「山地剥(さんちはく)」の卦辞は「不利有攸往」ゆくところあるによろしからず。
行っちゃダメなんだね。
大変だし、得ではないでしょう、しかし、それをダメだと決めつけなくても良いです。
いや、大変で得も無ければ行っちゃだめでしょう。
しかし、他人は限界に挑戦しないと得られないものがたくさんあります。
「山地剥」は「殷」の礎を築いた人と言えますが、その人の話です、何度も成功しますが、妬まれ何度も命を狙われ、最後には死んでしまいます。占い的にいえば「死」は「肉体的な死」と「精神的な死」の両方の意味があります。
そして「寝台」「ベット」が爻辞に出てきますが、「床」「寝台」は無意識、権力のイメージがあります。
なるほど。
要するに自分の使命(価値観)、限界に向かっていくことで、本当に自分にたどり着く、余分な自分が「剥がれ落ちる」意味もあります。
なるほど、その途中では剥がれ落ちることが「失った」と感じるもんね。
一般的な占いでは一律で「良くない卦」としてしまうこともありますが、話はそんなに単純ではありません。
「十二消長卦」では「山地剥」は「十月」と対応し「二十四節気」では「霜降」「立冬」にあたり「限界に挑戦し乗り越えるための星座、蠍座」と対応します。まさにイメージは霜が降り始め冬が到来するイメージです。
ひとつ前の「風地観」では、指導者的立場、自分の意見を通す「天秤座」のイメージだったね。
「風地観」は上卦が「巽:風、木」で成長、広げる、下卦が「坤:地」だったのが、「山地剥」では上卦が「艮:山、門」に代わるわけです。
大きな願望、新しい世界に向かって行くイメージなです。
なるほどね。