今回は地山謙（ちさんけん）です。
易の六十四卦の一つです。君子は謙遜する徳があってこそ吉である、という卦です。
内面を表す下三本の「内卦（ないか）」が山のイメージの「艮（ごん）」、西洋占星術では、本当にやりたいこと、を示す「金星」で、行動や外面を示す、上三本の「外卦（がいか）」が地のイメージの「坤（こん）」、西洋占星術では結果、現実的感覚「マルクト」のイメージだね。
表面的には、地面を意味する「地」で、内面には高くそびえる山がある、内面が志、能力が高められているからこそ、謙虚な態度が重要だ、という意味です。
「地山謙（ちさんけん）」は15番目の卦なのですが、ひとつ前の14番目の卦は「火天大有（かてんたいゆう）」です。この卦は大いに成功を収めるイメージだからこそ、次の「地山謙（ちさんけん）」では謙遜の重要性を説いているのです。
易の卦には順番もあるんだね。簡単に天狗になってはいけない、ということか。
そういうことです。
出典は「易経」でした。
