今回は特別企画「中国文学哲学としての易経三百八十四爻」です。占いではない哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経三百八十四爻」になります。
今回は「地雷復(ちらいふく)」上爻です。
「地雷復(ちらいふく)」の卦辞は「亨 出入无疾 朋来无咎 反復其道 七日来復 利有攸往」とおる でいりやまいなく ともきたりてとがなし そのみちをはんぷくし なのかにしてらいふくす ゆくところあるによろし。です。「山地剥」で余分なものがはがされ、新たな「雷」が「地」の下に生まれます、回復、新たな出発の時です。
「七日来復」は、「十二消長卦(じゅうにしょうちょうけ)」と呼ばれる卦の「陽」の「乾為天」の次から「地雷復」までの7つの行程を意味しています。「乾為天」から「天風姤、天山遯、天地否、風地觀、山地剝、坤為地」を経て「陽」が減少し「地雷復」で「陽」の回復が始まることを意味します。
上爻は「迷復 凶 有災眚 用行師 終有大敗 以其國君 凶 至于十年不克征」かえるにまよう きょう さいせいあり しをやれば ついにたいはいあり そのこくくんをもってするに きょう じゅうねんにいたるもせいするあたわず。
どういう感じなの?
「上爻」は比せず、(隣の爻と陰陽が違う場合、比している、つながっています。)応じていません。
そして「陰位」に「陰」で位正しいですので、大人しくしてること、謙虚さが大切なことを言っています、軍を派遣して無理にしようとすれば敗北し、10年問題を引きずるだろう、と言っています。
なるほど。善なる道に帰るのに迷い、さらに極端な手法をとることを大問題になると言っているんだね。
そういうことです。
出典は「易経」でした。