今回は天地否(てんちひ)です。
易の六十四卦の一つです。天と地が全く交わらず、貞(ただし)い気持ちがあっても今は時を待つ時だ、という卦です。
内面を表す下三本の「内卦(ないか)」が地のイメージの「坤(こん)」、西洋占星術では結果や現実的感覚、気持ちのイメージの「マルクト」で、行動や外面を示す、上三本の「外卦(がいか)」が天のイメージの「乾(けん)」、西洋占星術では知恵や常識に基づいた願望の「ダート」のイメージだね。
上に天で、下に地、ってどう考えても正しい姿なんじゃないの?
全く接点がない、ということなんです。そういう時は心が正しいとか、そういうことではないから。謙虚な気持ち、正しい気持ちで待ちましょう、ってことなんです。
別に悪いことをしていいわけじゃないんだね。
もちろんそうです、そして易や占いの「貞しい(正しい)」とは、適正な、的を射た気持ちや行動を意味します。
結局、占いは「単なる吉凶」で考えると非現実的な薄っぺらいものになってしまいます。実際の人間や現実は、そんなに単純ではないですからね。
「否」は、否定、つながらない、ふさがっている、というような意味です。