今回は政策金利(せいさくきんり)です。
中央銀行が、民間の銀行に融資する時の金利のことです。
中央銀行が民間銀行に融資する時の金利が上がれば、市場にお金を貸す時の金利が上がり、民間銀行に融資する時の金利が下がれば、市場で金利が下がり、お金を借りやすくなりますね。
一般市場のお金の量を調整できるんだね。
それで景気をコントロールするということですね。
公定歩合(こうていぶあい)とは違うの?
ちょっと違います、1994年までは、公定歩合は、中央銀行が、民間の銀行に融資する時の基準金利で、公定歩合と民間銀行が融資する時の金利は連動させる決まりでした。
じゃあ、1994年までは、中央銀行が公定歩合で、金利をコントロールすることが出来たんだね。その後は民間銀行の融資の金利はどうなったの?
自由化されました。
でも、実際には、どこの銀行に行っても低金利で同じじゃない。
横並び文化ですな。AIの発達で真っ先に無くなる業務に上げられるのが銀行ですから。
じゃあ、中央銀行は金利による景気のコントロールは出来なくなったの?
その後は、民間銀行が資金の調達を行う、「無担保コール翌日物」の金利をコントロールすることにしました。
ちなみに、2006年に公定歩合は「基準割引率および基準貸付金利」と名前が変わりました。
何でそんな名前にしたのよ、と言うことは、今は「公定歩合」はないのか。
元々の政策金利との関連性がなくなったためです。
そして、2013年に「量的・質的金融緩和」が導入されて「無担保コール翌日物」の金利コントロールをやめて、金融市場の操作にマネタリーベースを採用することになりました。
「量的・質的金融緩和」?
金利のコントロールではなく、市場のお金自体を増やす方法です。市場のお金を増やして物価を2%あげてデフレ脱出!とか聞いたことありません?
あー、輸出企業を優遇する為に円安にしたから、物価が上がっただけだよね、断じてデフレ脱出はしてない。
マネタリーベースって?
現金と民間の金融機関が中央銀行に預けたお金のことです。
で、マネタリーベースを増やして、円安に誘導して、金利を下げれば、みんなのお金が株や不動産に行く、と考えたわけです。
だから輸入品が値上がったのか。
でも、低金利政策が行き過ぎて、長期金利までマイナスになって保険や年金の資金運用まで上手く行かなくなったのです。
なんだよ、うかつな感じだな。
それで、2016年、長短期金利操作、イールドカーブコントロールが始まりました。
長期金利は0%に、短期金利はマイナスに、って感じです。
だから今は、不動産が上がってるとか言うね。結局、金利操作なんだね。
まあ、そうですね。
お金の話は難しくて良く判らんわ。