今回は洪範九畴(こうはんきゅうちゅう)です。
古代中国の伝説の王朝「夏王朝」の「禹(う)」が天帝に与えられた世界の法則のようなものです。中国思想の根本を構成している考え方とも言えます。
例えばどんな感じ?
中国の「五行」の思想などはここにあるものです。
どんなものでも「水」「火」「木」「金」「土」とかに分けて考えるやつ?
そうですね、物事の本質やその移り変わりのメカニズムを象徴的、概念的に述べたものです。
そういった「五行」「五事」「八政」「五紀」「皇極」「三徳」「稽疑」「庶微」「五福・六極」を「洪範九畴(こうはんきゅうちゅう)」と呼びます。
へー、全然判らないけど、色々な決まりみたいなものだね。
そうです、「範」は「模範」の「範」で決まった形、「九畴(きゅうちゅう)」の「畴」は区分け、ですから九つの区分け、と言うことです。「カテゴリー」などを意味する「範疇(’はんちゅう)」の語源となります。
そうなんだ。
出典は「書経」でした。