かえるさんとにわとりさん「四字熟語」

四字熟語を通して言葉を考えるブログです。かえるさんと、にわとりさんがご案内します。

雷天大壮(らいてんたいそう)

雷天大壮

 今回は雷天大壮(らいてんたいそう)です。

 

 易の六十四卦の一つです。貞(ただ)しきに利(よ)ろし、大いに盛んであるが、行き過ぎず、退かず、盛んな状態を保つには慎ましさと英知が必要である。という卦です。

 

 内面を表す下三本の「内卦(ないか)」が天のイメージの「乾(けん)」、西洋占星術では「ダート」で、物質的成功の頂点を目指すイメージです。行動や外面を示す、上三本の「外卦(がいか)」が雷のイメージの「震(しん)」、西洋占星術では確信に向かって突き進む、活力の「火星」のイメージだね。

 

 そうです、ただ、偶然の幸運や勢いで行くと破綻してしまいやすいので、自分の立場の低さや状況を理解して慌てず進むこと、そして絶え間ない努力を求めています。

 

 でも、幸運に乗って一気に昇りたいよね。

 

 それは、努力の量を減らしたい願望から来る欲求ではないでしょうか、実際、結果というものは出してしまえば、単なる日常になります。

 

 むしろ成功することより、その前の努力、そして成功しても慢心せず努力を続けることこそ自らのためになる、成長する生き方だ、ということなのです。

 

 一時成功してもすぐに落ちるのは人間性が薄いから、逆に言うと一時の成功の無意味さ、空虚さを言っているのか。

 

f:id:KAERUSAN:20210105140235g:plain 出典は「易経」でした。