今回は黍離之嘆(しょりのたん)です。
栄えた場所がすっかり廃れてしまったことを嘆く言葉です。
しょり?
「黍離(しょり)」の「黍(しょ)」は「黍(きび)」です。
「離」の方は「離離(りり)」のことです。
りり?
今回の場合は「離離(りり)」です。穀物などが実って垂れ下がること、植物が育つこと、などを意味します。
そして、散らばることも意味します。
ちなみに「離離(はなればなれ)」と使うと、ばらばらになること、分かれること、を意味します。
「離離(かれがれ)」と使えば、途絶えがちになること、男女の仲などにも使います。
ま、似たような意味だ。
この言葉は、貴族の人が昔の王宮の場所に来てみたらキビの畑になって穀物が実っていたのを見て、昔を思い嘆いたことから来た言葉です。
あら、王宮が。そりゃ、なんだか悲しいね。
出典は「詩経」でした。