今回は東京奠都(とうきょうてんと)です。
1868年、東京を都として定められたことです。
「東京遷都(とうきょうせんと)」じゃないの?
都が移るのは「遷都」です。
江戸を東京にします、と言うことが決まっただけですから。
移ってないの?!
その後には事実上は首都が移っていると言って問題ないでしょう。
ただ首都と言う言葉も当時は一般化されていません。
あ、なるほど。首都は比較的新しい言葉なんだ。
そして当時は「東京に遷都する」とは言いにくい空気があったんです。
京都の気持ちもあるのか。
ですから、京都を廃都にすることなく、東京に都を作った感じにした訳です。実際には移動していますよね。
だいたい古代の「遷都」には天皇の詔(みことのり)があるものですが、この時には出ていません。
なんか、あやふやなんだね。きちんとした手続きをしないことで押し切ったとも言えるんだ。
ちなみに政府首脳部では遷都と言う言葉を使っています、遷都と言う意識はあったでしょう。しかし正式な発表では使っていません。
「東京奠都(とうきょうてんと)」の詔では「自今(じこん:これから後は)、江戸を称して東京とせん」とあるので、色々な受け取り方が出来ますね。名前を変えただけとも言えます。
東京を都にするとは書いてないから好きなように取れるね。「東京奠都(とうきょうてんと)」は詔(みことのり)があるんだ。
実際は遷都しちゃってるけど、文句を言いにくい感じだ。
人生でも重要ですよね、言い方。
遷都、って言って大騒ぎになっても損だもんね。
逆に言うと、京都に都としての機能がなくても京都のままでも、昔は都だった、ってわかるし、観光地としても、その意味は大きいよね。
なんか日本らしいとも言えますね。
出典は判りません。