今回は三角貿易(さんかくぼうえき)です。
3つの地域、国が関与している貿易構造、収支の均衡を確保する方法、のことです。
どういうこと?3カ国になると何で収支が均衡するの?
輸入ばっかり増えて輸出が無いと、通貨が流出して不足するので経済活動が鈍くなります、そこで、貿易を多角化して輸出先を探す、と言うことです。
単に、赤字だと困るから、どっかに売るってことか。
まあ、そうですね、有名なのは、イギリスとインド、清(中国)の三角貿易です。
イギリスは、インドに繊維商品を大量に輸出して儲けましたが、清からお茶をたくさん輸入したので、たくさんのお金(当時は銀)が流出したので困ってしまいました。
そこでイギリスは、インドでアヘンを作り清に密輸しまくりました。そして清から、インドにお金が入ってきますから、そのお金で繊維商品をインドに買わせました。
え!アヘンって良くない薬物じゃないの!!
そうです、清では大量の中毒者が出てとても困ったので、アヘンを扱う国との貿易を停止しました。
そして、どうしてもイギリスがアヘンを売りたくて始まったのが「アヘン戦争(1839年)」です。
まー!ひどい!!
イギリスの議会でも、「だってアヘン買って欲しいんだもん」と言うかなり理不尽な開戦理由に議会でも反対が出たそうです。
でも、結局戦争したんだね。
それで、中国は現在でも武力にこだわるとも言われています。
トラウマだな。
他には、イギリス、西アフリカ、西インドの三角貿易も有名です。
お、またイギリスか。
インドでお茶に入れる砂糖を作らせたいのですが、人が足らないので、イギリスから、西アフリカに、武器、ラム酒を売って、奴隷を西インドに連れて行きます。
西アフリカは何で武器が欲しいの?
イギリス人が、国内で対立を煽って戦わせました、そして戦争すれば、捕虜を奴隷にさせられますので、武器と奴隷を交換できます。
悪魔だ!!西アフリカの人同士が戦争をして捕虜になったら奴隷にする!!元はただの西アフリカ人じゃないの!!
そしてインドに奴隷を渡して砂糖を持って帰るのです。砂糖は欧州のお茶ブームでとっても需要があったのです。その砂糖と一緒に糖蜜もイギリスに持って行きラム酒にして西アフリカで奴隷に交換できました、かなり儲かったそうです。
悪魔だ!!
その時、アメリカにも奴隷を売ったのですが、その奴隷解放をめぐって後にアメリカで南北戦争が起こったとも言えますね。
イギリスは悪の限りを尽くしたんだね。
かなりの黒歴史ですよね。