今回は雍歯封候(ようしほうこう)です。
みんなを安心させる為に、嫌いなものを抜擢したことです。
どういうこと?
昔の中国の「漢」の国を作った皇帝、劉邦(りゅうほう)の部下たちが、論功行賞でもめていた時の話で、自分が認められるべきだ!と言う者もあれば、自分は、もしかして、皇帝に嫌われているのでは?などと不安に思う者もいて混乱していました。
そこで、劉邦の軍師、張良(ちょうりょう)が「陛下が一番嫌っている人物は誰でしょうか」と聞いたので、劉邦(りゅうほう)は「裏切ったことのある、雍歯(ようし)だな」と答えたので、張良(ちょうりょう)は「では雍歯(ようし)を抜擢してみんなを安心させましょう」と言いました。
なるほど、とにかく、みんなを安心させる為に、一番の嫌われ者を抜擢したのか、あいつでさえ大丈夫なら、俺も大丈夫だ、ってなるもんね。
頭いいですよね。
出典は「史記」でした。