今回は湯津爪櫛(ゆつつまぐし)です。
スサノオがヤマタノオロチを退治する時にクシナダヒメを櫛に変えて頭に付けるのですが、その櫛のことです。
何で姫を櫛に変えたの?
「古事記」や「日本書紀」の話の中では重要なイメージで書いていませんが、「象徴」として占い的な知識で言うと、「姫(湧き上がってきた願い、願望)」を「頭(無意識)」にくっつけた、ということです。
どういうこと?
決意を固めた、ということなのです。
ヤマタノオロチ退治は、神話、歴史的に考えれば、治水や悪者退治の比喩とも言えますが、占星術的、心理学知識的には、人間が考えて行動するイメージを説明したお話でもあるのです。
いろいろな意味があるんだね。
イザナギの話にも櫛が出てきたような。
湯津爪櫛(ゆつつまぐし)とも湯津津間櫛(ゆつつまぐし)とも言われます。黄泉の国に行ってしまった妻、イザナミを迎えに行った時に持って行った櫛です。
イザナギが黄泉の国に迎えに行って、イザナミと話してみると、イザナミは帰れるように黄泉の国の神々に相談するので、その間は覗いてはいけない、と言ったのですがイザナギが覗いてしまい、イザナミの恐ろしい姿(死者のようなおどろおどろしい姿)を見てしまい逃げ出しました。
それを追いかけてきたイザナミに櫛を投げつけるとそこからタケノコが生えてきてそれをイザナミが食べている間に逃げるんだよね。
そういうお話です。
こういうのも全部象徴なの?
ユダヤの「カバラ」や世界の神話ともキチン対応していまして人間の精神構造を説明したお話になっています。
ふーん。