今回は脣亡歯寒(しんぼうしかん)です。
両者が依存関係に有る場合、一方が滅びるともう一方も滅びてしまうということ。
くちびるほろびてはさむし、ですな。唇と歯は独立しているのではなく、両方無いと困りますよ、ってことですね。
あれ?「唇」の字が「脣」になってるよ。
どっちでもいいんですが「脣」の方が古いです。
でも、漢検一級なので「唇」を使った方が良いかもしれないですね。
元は紀元前の中国の話で晋国が、虢(かく)国を攻めたいから、あなたの虞(ぐ)国を通らせて欲しい、と言うお願いをしてきたのですが、それを聞いた虞の臣下が、虢(かく)が滅んだら、虞も滅びてしまいます、と虞の君主を諌めたのですが、結局、晋の通行を許可してしまい、虢(かく)は滅ぼされ、そのまま虞の国も滅ぼされてしまいました。
事前に脣亡歯寒(しんぼうしかん)のたとえで教えたけどムダだったんだね。
そういうことですね。
出典は「春秋左氏伝」でした。