今回は問鼎軽重(もんていけいちょう)です。
鼎の軽重を問う(かなえのけいちょうをとう)だね!
そうです、認められている人の力をみくびって、取って替わろうとすることです。
権力の象徴である鼎の大きさや重さを聞いたところから、それを手に入れたときのことを考えた質問だったから、こういう言葉が出来たんだよね。
そのとおりで、始皇帝より前の時代の中国のお話です。周王朝の鼎のことを、楚の国の王様が聞いたのです。まあ、もとより昔は楚は南のはずれの国で、野蛮な国あつかいをされてましたから。その楚が強くなってきたので調子に乗ってしまったんですね。
日本の幕末に、はやった尊皇攘夷(そんのうじょうい)と言う言葉の”攘夷”は、外敵を打ち払う、という意味ですが、もともとは、強くなった楚などを打ち破る為にみんなで力を合わせて周王朝を守ろう。って意味だったんです。その時に尊王攘夷って言葉は出来たんです。
へー、外国あつかいだったんだ。この話、尊王攘夷って四字熟語でやればよかったじゃん。
またその時も書きます。
出典は「春秋左氏伝」でした。