今回は使穴可入(しけつかにゅう)です。
大いに恥じ入って、隠れたいほどだ、と言う意味です。
あなをしているべからしむ、とも読みます。
使穴可入(あなをしているべからしむ)?
穴があったら入りたい、のことですよ。
あー、なるほど!
穴をして、入るべからしむ、か。
どんな話なの?
ある国の領主が、敵が攻めてくるから、敵に渡さないために麦を全員で刈ってしまえ、と言ったのですが、それを命じられた人が、
仕事もろくにしてないやつに麦を刈らせたら、そいつらは敵が攻めてきたらいいなー、って思うようになるからダメ、って断ったんです。麦はまた植えればいいけど、心は元に戻らない、ってことです。
なるほど、心の問題は麦より大切だってことか。
それを聞いた領主が「穴があったら入りたい」と言って恥じ入ったそうです。
へー。
出典は「賈諠新書」でした。