今回は待価而沽(あたいをまってうる)です。
価値が上がるのを待って売る、来るべき時が来てから動く、ということです。
価値が上がってから売りたいのは当たり前じゃん。それと来るべき時が来たら動くって?
孔子が弟子に聞かれました、「ここに美しい宝物があったとしたら売りますか?取っておきますか?」と聞かれ、
その意味は孔子が仕官しないのはもったいない、チャンスがあったら仕官しますか?という問いだったのです。
なるほど。
そして孔子は「売るよ」「良い買い手を探しているんだよ」と答えました。
自ら仕官するより、自分を認めてくれる人が求めてきたら仕官したい、ということです。
良い買い手は、孔子を認めている人のことか。自分を安売りしたくないってことか。
意味は分かったけど、そういうこと言っているとドンドン歳とるよ。
「沽」って感じあんまり見ないな。
「沽(こ)」は、沽(う)る、沽(か)う、とも読みます。売る、買う、商いをする、あたい、ねうち、などの意味があります。
売ると買う、両方の意味があるんだ。
「沽券に関わる(こけんにかかわる)」という言葉がありますよね、昔は「沽券(こけん)」は家屋敷の売渡の証明書でした。
そこから売値、という意味になり、物の価値を意味するようになりました。
「沽券(こけん)」って何だろう?まあ、いいや、って思ってたけど、そういう意味なんだ。
出典は「論語」でした。