今回は一字之師(いちじのし)です。
詩や文章で一文字の間違いを正してくれた、教えてくれた人に対する感謝の大切さなどが込められた言葉です。
一文字だけで師なの?
この話は「唐」の時代の話で、斉己(さいき)が書いた「早梅」という詩で「昨夜「数」枝開」と言う「数」の部分を鄭谷(ていこく)が「一」に修正することを提案したのです。
どっちでも良いじゃないの。
「早梅」ですから、早さを伝えるためにも「数枝」ではなく「一枝」の方が良い、雰囲気が高まる、ということです。
なるほど。
この事は次から詩を書く時も生きますでしょ。
どんな詩を書く時も、もっと良く出来ないか考えるかもね。
深く考えればその有難さが判る、と言う意味で「一字之師(いちじのし)」の意味の深さが判るね。
このエピソードは「唐詩紀事」に出ています。
出典は「與周伯戩之書」でした。