今回は六言六蔽(りくげんりくへい)です。
学ぶことで人の徳は長所となるが、学ばなければ短所となってしまう、ということです。
また学ばせようとしてるな、こんなことを言うのは孔子に違いない。
その通りですけど、その言い方は何とかなりませんかね。
何が気に食わないのか聞こうじゃないの。
仁の心があっても学ばなければ、愚かである。
優しくても学ばなければ情におぼれてしまう。
知恵を好んでも学ばなければ、本当の道から逸れてしまう。
知識があっても学びが無ければ安易な道を追求したり、いたずらに理想を高めてしまう。あるね、そういうのはある。
信義を好んでも学びが無ければ、賊と変わらない。
ちょっとヤクザっぽいよね。
勇敢でも学んでいなければ乱暴になってしまう。
それもそうね。
真心があっても学んでいなければ柔軟性を欠いてしまう。
理屈に走って現実が見られなくなる、ってことね。
剛を好んでも学ばなければ、行動が軽くなってしまう。
判るけど、要するに学んで節度が無いと全部ダメって言いたいのね。
ま、一理あるね。ただ、学びの幅がとても広いね、学びが万能というより、学びの幅の広さを言ってるね。
そして、その学びも、信義や仁の心を持っていても失敗することもあるから、そこから学ぶという要素もあるよね。
どんな徳もバランスが無ければ美点とは言えない、という意味で程よい客観性を持つために「学ぶ」という言葉を使っているのは適切と言えるのではないでしょうか。
古典はこういう考える場を提供する意味でも学びと言えますな。
そうですね。
出典は「論語」でした。