今回は勇猛果敢(ゆうもうかかん)です。
勇ましく!そして強く、決断力がある!!って意味だよね。
その通りです、意味は、そう覚えてください。でも…。
でも、って何!でも、って何!これはいくらなんでもほめ言葉でしょう!!
もちろんそう考えていいでしょう、ただ、元をたどれば中国の「漢書」が出典なのですが、皇帝に丞相(じょうしょう:古代中国の官僚の最高位、今の日本で言えば総理大臣)が、皇帝の親戚と、その仲間を非難する時に使っています。
みな、優しいころなく、ヒトの道を外し、勇猛果敢。って言う感じで非難しています。
乱暴ものってこと?
そういう意味で使われたのが始めなんです。その後、皇帝は、その人物の職をとき、故郷に帰らせています。
うむ~、言葉はどのタイミングで意味が変っちゃうのかね。
ただ、承相が皇帝に言ったのですから、表現としては、気を付けて言った、とも考えられますね。いい言葉で注意をうながすような。言葉は人間同士の関係性によっても変るので、字面だけで考えると読み誤るかもしれませんね。
だから、辞書だって鵜呑みにしちゃいけないかもしれませんね。今変りつつある言葉だってありますからね。
かえるさんが生まれてから変った言葉はある?
変った、とは言えないかもしれませんが、全然、の使い方が増えましたね、全然美味しい、とか子供の頃はありえませんでしたもの。
あ~、なるほどね。
言葉はみんな同じ意味で使っている、と思っているけれど、案外そうじゃない、ってことを認識していただけたら、うれしいですね。でも、この勇猛果敢は、今はすっかり、ほめ言葉ですよね。ただ、当時使われた時は、注意をする意味で使われたのは確かです。言葉とはむずかしいものですね。
出典は「漢書」でした。