今回は有厚無厚(ゆうこうむこう)です。
屁理屈、詭弁(きべん)のことです。
屁理屈は腹立つよね、どんな屁理屈なの?
厚いもの、と聞いて何を思い出しますか?
辞書かな。
でもビルディングの方が厚いですよね。
え?!厚いってどういう意味だっけ?
「厚い」を調べてみれば「物の、ある面とある面の隔たりが大きい」と言うことです。
えー!じゃあ、ビルディングの方が厚いの?
厚いでしょうね。だから「厚い」なんて指標は必要ないし、要らないとも言えます。だって辞書でさえビルディングに比べたら薄いでしょ?
うん、そうだけど…。なんか、おかしいな。
と、言うような屁理屈です。
やっぱり屁理屈だよね。
ビルディングは厚く無いですよ「高い」ですよ。
いや、そう思ったんだけど、「厚い」の定義がさ。
こういう言葉は適切に使わなくてはいけません、例えば「硬め」のホットケーキは「硬い」とは言っても、おせんべいよりは軟らかいですよね。定義を持ち出してごまかしたんです。
そうだ、そうだね。
だから言葉は状況も考えて使うべきなんです。「このビルディングは分厚いなぁ、それに比べてなんて薄い辞書だろう!」なんて、比べる意味が無いですよ、言葉と言うのは、お互いの了解があって成り立つんです。
と言うことで、厚いも薄いも無い、と言うような屁理屈は、キチンとした大人は言ってはいけません、と荀子(じゅんし)は言っているわけです。
「厚い」は、本の厚さを比べたり、伝えたりするのに大変便利で、あった方が良いに決まってますね。肉やホットケーキなどにも使えますよね。
そうだよね、騙されないように気をつけよう。
出典は「荀子」でした。