今回は特別企画「易経 六十四卦卦辞」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 六十四卦卦辞」になります。
今回は「地雷復(ちらいふく)」です。
卦辞は「復 亨 出入无疾 朋来无咎 反復其道 七日来復 利有攸往」ふくはとおる しゅつにゅうやまいなく ともきたりてとがなし そのみちをはんぷくし なのかにしてらいふくす ゆくところあるによろし。
「地雷復」は「十二消長卦」です。「地雷復」は「11月(新暦では12月)」を指します。
これはひとつ前の卦「山地剥」(消長卦では9月、新暦で10月)では「どんどん陽が減っていき」そして消長卦で10月(新暦では11月)を指す「坤為地」では「陽が無くなります」そしてこの「地雷復」では「陽」が回復し始めるのです。
同じ「陽」が一つでも減っていって無くなりそうな「山地剥」とこれから「陽」が増える「地雷復」では全く違うんだね。
そういうことです。
「陽」の無い「坤為地」から「陽」で満たされた「乾為天」まで、七段階、七つの卦が必要なことを七日にして来復す(七日来復)と言っています。
そして回復過程に入った「地雷復」は上卦が「坤:地」で下卦が「震:雷、動く」ですから、いまだ冬ですが地の下に、力が湧き上がってきたことを言っています。
元気が出てくる感じだね。流れが大切なんだね。
「朋」は「友」でもありますが「お金」でもあります、「朋」は貝殻のお金、貝が5個で一串、それが二つで「一朋」です。要するに十個ですね。
そして、正しい道、返るべき道へ返って行くのです。
冬に失ったものが、返ってくる感じで気持ちも明るくなってくるね。
要するに人生は繰り返しで悪いことばかりは続かないし、良いことばかりも続かないのです。
裏に潜むものを示す「裏卦:錯卦(全ての爻の陰陽を逆にする)」は「天風姤」です。要するに回復過程とは言えまだまだ冬で厳しいことには変わりません、しっかり積み上げて頑張らなければいけません。
まあ、そういうものね。
相手からどう見えるかを見る「綜卦(卦の上下を逆転させる)」は「山地剥」です。
「山地剥」は剥がされ、失う、それによって道が見える厳しい卦です、そこで、何かを掴んだ人の「地の中に雷」が生まれるのです。
なんだか、厳しい話が多いなー。
易は君子の占い、哲学です、楽をしてのんびりしたいなら、何も目指さないことです。そしてそれも意味が無い事ではなく、それはそれで良いのです。
なるほど、確かに。
䷗24地雷復(ちらいふく) 裏:天風姤 綜:山地剥
地雷復(ちらいふく)初爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
地雷復(ちらいふく)二爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
地雷復(ちらいふく)三爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
地雷復(ちらいふく)四爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
地雷復(ちらいふく)五爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
地雷復(ちらいふく)上爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」