今回は特別企画「易経 六十四卦卦辞」です。哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経 六十四卦卦辞」になります。
今回は「山地剥(さんちはく)」です。
卦辞は「剝 不利有攸往」はくはゆくところあるによろしからず。
「山地剥」は上卦が「艮:山」で下卦が「坤:地」です、山が崩れて平地になる、崩れる、剥がれるイメージの卦です。
じゃあ、良くない卦なの?「不利有攸往」だし。
全てが上手く行っては人は自分の道を見つけられません、失ってこそ新しい方向を見出せることもあります。
なるほど。剥がれ落ちた方が良いものもあるのか。
「山地剥」は「十二消長卦」で「昔の9月、現代では10月」です。「山地剥」は「陽が1つ、陰が5つ」で、次の月は「坤為地」で「全て陰」です。
厳しい冬のイメージなんだね。
多くを失うイメージですが、「上爻」では、自分の使命を得るか、住む場所を失うか、というイメージで終わっています。やるべきことが見つかった人は進むべき道が見えて、見つからない人はただ「失った」と思うのでしょう。
裏に潜むものを示す「裏卦:錯卦(全ての爻の陰陽を逆にする)」は「澤天夬」です。それは、「一気に変化する」「生まれ変わる」ようなイメージです。
相手からどう見えるかを見る「綜卦(卦の上下を逆転させる)」は「地雷復」です。正しい道に戻る、返っていく、そんなイメージです。
それが出来るのか、出来ないのか、ってことだね。
䷖23山地剥(さんちはく) 裏:澤天夬 綜:地雷復
山地剥(さんちはく)初爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
山地剥(さんちはく)二爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
山地剥(さんちはく)三爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
山地剥(さんちはく)四爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
山地剥(さんちはく)五爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」
山地剥(さんちはく)上爻 - かえるさんとにわとりさん「四字熟語」