今回は特別企画「中国文学哲学としての易経三百八十四爻」です。占いではない哲学としての「易経」のお話です。カテゴリーは「易経三百八十四爻」になります。
今回は「山風蠱（さんぷうこ）」二爻です。
「山風蠱（さんぷうこ）」の卦辞は「元亨 利渉大川 先甲三日 後甲三日」おおいにとおる たいせんをわたるによろし こうにさきだつことみっか こうにおくれることみっか。思い切ってことを行うべき時であり、行うならば、しっかりと考えて行い、さらに丁寧にケアをしていくイメージを述べています。
それは即ち、現状を変える、ことを意味しています、その現状に対する不満と、簡単に抜け出せないイメージから、悪い年上の女にひっかがる、というイメージもあります。ただ、自分がやるべきことに向かって努力する、風の上に山、という卦ですから、山をどかして風通りを良くする、と考えることも出来ます。「愚公移山」です。
石を一つづつ動かし続ければ山を動かせる、ってやつか。
「二爻」は「幹母之蠱 不可貞」ははのこをただす ていにすべからず。
どういう感じなの？
単純には、やりたいことを使命にするのが良いので、やるべきことを単純にやるのはあまり良い選択ではない、ということです。持続するのも辛いですし、あまり成長にもつながらない、と言うことです。
父は「能動性」で母は「受動性」である、ってことか。
もう一つは、やらないといけないことを助けなくてはいけないこともあるでしょうそういう時にバランス良く対処することも意味しています。
「二爻」は「陰位」に「陽」で位、不正ですが「中」を得ていますのでバランスを取ろうとしています。
弱いはずの所で強すぎるから気を付けた方が良いってことか。
そして「二爻」は「三爻」には比せず「初爻」に比しています。慌てて上を目指さなくても「五爻」に応じていますから、しっかり焦らず頑張ることが宜しいでしょう。
良くしたい気持ちが大きいからこそ焦っちゃダメだ、ってことなんだね。
出典は「易経」でした。
