今回は沈鬱頓挫(ちんうつとんざ)です。
思いの深い抑揚や起伏のある奥深い詩、と言うことです。杜甫(とほ)の詩の風格を述べた言葉です。
え!なんかめっちゃダメな感じじゃない?
いや、そんなこと無いですよ。
「沈鬱頓挫(ちんうつとんざ)」だよ!
字のままに見ても判りますよ「鬱(うつ)」は、おおわれる、さかんに、と言う意味もありますから、
「深く沈み、おおわれる」まあ、「入り込んで良く考える」と言うような思いの深さを意味します。
「頓挫(とんざ)」はダメな意味でしょう?途中でやめるみたいな。
そう言う意味も有りますが、この言葉の場合、抑揚や起伏があり、停頓(ていとん:いきづまる、急に止まる)のある趣のある作りこまれた詩のことですから、
大変奥深い詩を指しています。
そうなんだ、字のままみたらダメっぽいけど。
杜甫のように素晴らしい奥深い詩を褒める時などに使えますが、普通使いませんね。
そんなのマニアしか判らないよ。
出典は、杜甫の「進雕賦表」でした。