今回は雷風恒（らいふうこう）です。
易の六十四卦の一つです。タロットカードではトート版では「剣の騎士」ウェイト版では「剣の王」と対応します。「恒」は「つねある」ですから変わらぬことの大切さ、良さを言っています。しかし、この卦はそれだけを言っているのではありません、本当に変わるべき時に変わらないことの問題も提示しています。
内面を表す下三本の「内卦（ないか）」が風、木のイメージの「巽（そん）」、西洋占星術では役に立つ、結果を出すための努力、情報の「水星」で、行動や外面を示す、上三本の「外卦（がいか）」が雷のイメージの「震（しん）」、西洋占星術では突き詰めて自分の既成概念を超える、確信、活力の「火星」のイメージだね。
「恒」つねある、なのに、そのままじゃ良くないの？
いや、そのままであるべきことはそのままでいいんです、安定させるべきことは安定させるべきです。夫婦関係が上手く行っている時に無理に壊す必要はないですよね。
なるほど。
でも、自分が独立するために学んできた人などは、あるところで変わらなければいけませんね。つねであっては良くないこともあるのです。
それを「易経」では 上六 振恒 凶 等と表現しています。
「雷風恒（らいふうこう）」と対応したタロットカード「剣の騎士（剣の王）」では、悩みに悩むことで本心に達する意味があります、意味は同じです。
良いことは続けるのがいいし、それだけではいけないこともある、ってことか。
その見極めには状況もありますが、自分の成長も大いに関わっているのです。
出典は「易経」でした。
